国会質問データ

198-衆-内閣委員会(2019/05/24)

[国会質問データ]2019/07/22 更新

清水氏 道交法改定案に反対

衆院委で可決

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(写真)反対討論する清水忠史議員=24日、衆院内閣委

 衆院内閣委員会は24日、「使用条件」のある自動運転(レベル3)を解禁する道路交通法改定案を、日本共産党以外の会派の賛成多数で可決しました。

 反対討論で清水忠史議員は、運転者が「認知・予測・判断・操作」にいたる一切の動作を行わず、システムによる自動運転に踏み込むには、道交法に安全確保策を盛り込むことが不可欠と指摘。「使用条件」から外れたら、「直ちに」システムから運転者が運転を引き継げるかどうかの安全面の重要課題について、警察庁が「適切に引き継げるシステムが前提」とする一方で、「国際的にも議論がされている」と述べ、現状では「安全な引き継ぎ」は確立していないことを露呈したとしました。

 さらに、「自動運転装置」ごとに異なる「使用条件」の理解への対策や、システムトラブル時の対処など国際的にも結論が出ていない安全面の課題が残されていると強調。各メーカーも確実に安全な自動運転の開発を見通せていない現段階での解禁は時期尚早だと主張しました。

 改定案が運転中のいわゆる「ながらスマホ」禁止、罰則強化をしながら、「自動運転中」は免除することは、交通事故防止の観点から「運転者や国民に誤った理解を生じさせるもの」と批判しました(赤旗2019年5月25日)。

議事録

○清水委員 私は、日本共産党を代表し、道路交通法改正案に対し、反対の討論を行います。
 本案は、レベル3の自動運転を解禁するものです。運転者が認知、予測、判断、操作に至る一切の動作を行わず、システムが運転する新たなステージに踏み込むには、交通の安全を目的としている道交法に自動運転の安全確保策を盛り込むことが不可欠です。
 ところが、本案に盛り込まれているのは、自動運転の運転者の遵守事項として、国土交通大臣が装置ごとに付する使用条件の外での自動運転を禁止することです。これでは、解禁する自動運転はレベル3であると規定しているだけで、安全確保策としては不十分です。
 安全面での重要な課題である、条件から外れたら直ちに運転者がシステムから運転を引き継ぐことができるのかという点について、警察庁は、運転者に適切に引き継げるシステムであることが前提と述べるだけで、運転の安全性を確保できるとは明確に答えていません。一方で、システムからの引継ぎ要請が何秒あれば十分な対応ができるかは、国際的にも議論がされているところと答弁しました。これでは、現状では安全な引継ぎは確立できないことを露呈したものです。
 ほかにも、自動運転装置ごとに異なる使用条件の十分な理解への対策、システムにトラブルが起こった際の対処など、国際的にも結論が出ていない安全面での課題が残されています。
 しかも、本案の大前提は、自動運転を適切に行う自動運行装置を備えた車両が存在することです。現在の段階では、各メーカーとも確実に安全な自動運転車の開発を見通せているとは言いがたく、このような開発状況、国際的議論の状況で、レベル3の自動運転を実用化するのは時期尚早と言わざるを得ません。
 そもそも、本案の提出の背景に、安倍総理による、二〇二〇年までの実用化発言があります。実用化は、何よりも安全確保が第一であるべきです。
 また、携帯電話使用などに起因する交通事故の増加対策としての、いわゆるながらスマホ運転の罰則強化は、社会的な批判を受けたもので、反対するものではありません。
 しかし、一方で、本案には、自動運転中のながらスマホ運転の禁止を要件つきで免除する規定を盛り込み、レベル3の自動運転のセールスポイントとしています。
 交通事故防止の観点から、ながらスマホ運転は対処すべき重要な課題であるにもかかわらず、これを容認する改正を行うことは、運転者や国民に誤った理解を生じさせることになり、認められません。
 以上、レベル3の自動運転の解禁となる本案は、安全確保策として不十分で、時期尚早であり、反対であると述べ、討論を終わります。