活動報告

【スーパーシティに潜む危険性】

[活動報告]2020/04/17 更新

まるごと未来都市に向けた実装実験を目的とするスーパーシティ構想。それに伴う国家戦略特区法改定案が15日の地方創生特別委員会で採決され、自民・公明・維新の賛成で可決。個人情報の取り扱いや総理のトップダウンによる規制緩和の推進、住民合意の基準が設けられていない点など問題は山積みです。

スマートシティを目指していたカナダのトロント市では街の至る所にセンサーを使って人や物の動きを把握し、ビッグデータを利活用する計画について、「統計データであっても他のデータと組み合わせることで行動が予測されたり分類されたりする」と住民の批判が高まり混乱しました。

米国のサンフランシスコ市でも昨年5月、公共機関による顔認証システムの導入を禁止する条例が可決されています。

国家戦略特区法改定に基づくスーパーシティ構想では、事業主体(自治体と企業)が行政機関や民間企業に個人情報の提供を求めることができる内容となっています。それらが非識別データである場合、提供する際に必ずしも本人の同意は必要ありません。

無人による自動運転やドローンによる配送の実験をする場合でも、内閣府が参加する区域会議で技術実証区域計画を策定し、総理大臣が認定さえすれば道交法や航空法などの関連法ごとの許可は不要となり、監督官庁の審査を形骸化するものとなります。安全・安心もないがしろにされかねないのです。

衆議院では参考人質疑も行われず、わずか5時間の審議時間と2時間の補充的質疑を行っただでの拙速な採決となりました。明日の本会議で採決が行われます。私が反対討論にたちます。(2020/4/16記)