活動報告

原水爆禁止世界大会 広島に参加して

[活動報告]2018/08/08 更新

たった二発の原爆投下により、その年の瀬までに20万人を超える方々が亡くなりました。また、命を取り留めた方々にも放射能の脅威は無慈悲に襲いかかり、そのひとの身体や心だけでなく、人生そのものにまで修復し難い傷跡が刻まれ、苦しめられてきたのです。核兵器と人類は共存することは絶対にできません。

世界には未だに1万4千発を超える核弾頭が存在します。この世界から核兵器を廃絶していく上で、核保有国と核の傘の下にある国々の中役割は重要です。

私が5日に参加した特別集会では、米・韓・中・日の代表によるパネルディスカッションが行われ、興味深く学ぶことができました。私たちと核保有国の政府との立場の違いも見えましたが、その違いを乗り越えて核保有国を包囲し、禁止条約への参加を促していくためには、その国での市民運動の発展と政治革新が大切だということがよく分かりました。

6日の原水爆禁止世界大会閉会式では、オーストリアの政府代表のスピーチが印象に残りました。なぜ、オーストリアという西ヨーロッパの小国が、大国の重圧に屈せず、国連で核兵器禁止条約採択をリードすることができたのか。それは、オーストリアが倫理的な原則を持ち、それを掲げてきたからだと。本当に素晴らしいと思いました。

安倍首相は被爆者団体との会談後の記者会見で、核兵器禁止条約に署名・批准しないという政府の立場を改めて表明しました。許し難い言動です。倫理のかけらも感じられません。本来なら、賛同するすべての国々をかき分けて、真っ先に署名・批准すべき責任が、被爆国の政府にはあると思うからです。

南北、米朝の首脳会談実現により、朝鮮半島に和平のムードが高まっているにも関わらず、安倍政権が北朝鮮の脅威を煽り続け、陸上配備型のイージスミサイルを導入しようとしていることも、世界の流れから逆行する愚行です。

核兵器禁止条約に署名しないのであれば、署名する新しい政府を私たちの手でつくる以外にありません。条約への署名・批准を野党の共通政策にしていきましょう。そのために世論と運動をさらに盛り上げていきましょう。

日本共産党は、すべての核兵器をなくしていくためにこれからも努力を続けていきます。今回、大阪から参加した40代の男性が、あらたに日本共産党に入党してくれるという心強い経験も生まれました。

私もヒバクシャのみなさんに教えていただいた核兵器の残虐性を広く伝え、署名活動にも取り組んでいきたいと思います。