活動報告

問題点が多すぎる外国人技能実習制度

[活動報告]2016/04/28 更新

27日、外国人技能実習制度及び出入国管理法について質問に立ちました。この制度では、技能実習生がより高い賃金を求めて実習先を失踪し、他の仕事をすることは禁じられています。法案には、失踪した実習生の在留資格について、猶予期間を設けず即座に取り消し帰国させる条項が盛り込まれています。

私は「失踪」と言う言葉に違和感を覚えます。なぜなら憧れて日本に来たものの、最低賃金以下で長時間働かされている多くの実習生がいるからです。送り出し国で高額な保証金を取られ、途中で帰国することも許されず、職場での法令違反や人権侵害を告発できずに我慢を強いられている実態があるからです。そのような実習生が逃げ出すことにしか生きる道を見いだせないのだとしたら、それは技能実習制度の構造自体に問題があるのです。

やむなく「逃亡」を選択せざるを得ない実習生をこれ以上うみださないためには、日本人と同等の賃金を支払う規定を厳格に守らせるなど、対等な労使関係を築く以外にありません。実習先(勤務先)の変更が原則認められない現行制度のままではこれら深刻な問題点を解決することはできないでしょう。

とにかく問題点の多い法案です。5月10日には二度目の参考人質疑が行われることも決まりました。徹底審議を求めていきます。